海一列目のAtelier日記 by Ikeda Art Planet

京都のプロダクトデザイン事務所「イケダアートプラネット」1999年 四条烏丸。2011年 平安神宮横の「町家Atelier」をへて2023年11月 京都府久美浜町「海のAtelier」に移転。このHPは「和」のしつらえや提案「適切な在り方」を求められる当社の本業とは別〈海辺に家を建てて移住しちゃった京都人の日記〉波打ち際からこっそり更新中。

知らない老舗で出会った銘菓。

f:id:ikedaartplanet:20210208151600j:plain

f:id:ikedaartplanet:20210208151616j:plain

 

 

400年続く奈良最古の銘菓。

郡山の街中にポツンと一軒だけ生き残った時代錯誤。御菓子司。

はたしてその菓子は

それほどに旨いのか。

 

 

わりといい。

すこし小さい。けれどこれぐらいもいい。

きな粉もいい。

少量の粒餡が口の中でほどける。

品がいい。他と少しだけ違う。

 

 

 

 

菊屋の御城之口餅。

 

豊臣秀長が兄の豊臣秀吉を茶会に招く際に「珍しい菓子」をと

初代菊屋治兵衛に命じてつくらせた逸品。

献上した菓子を秀吉が気に入り「鶯餅」の名を拝領。

これが全国の鶯餅の原型なのだそうです。

 

 

少し秀でる。

 

すべからくソコがポイント。

ずば抜けるでは他と比べられず短命で終わる。

あえてどこかを控えることで他とは異なる特徴をつくり、

後は手を抜かず基本通りに最良を突き詰めて

少し秀でる。

 

商品企画の基本通りの成功例。400年モノのチカラ。実に清しく端正、

機会があったら人にあげたくなる

ほんものの銘菓でした。