昭和の京都といえば仕出し。
どの家庭も
どの会社も。
来客のもてなしから日々の昼食までみんなが近所の仕出し屋にじゃんじゃん注文。
料理屋さんから届けられる仕出し弁当や法事の懐石弁当が京都の常の味でした。
そんなキモノの時代が過ぎ去り
平成そして令和となり
仕出し文化は風前の灯。
若い家庭や会社では〈仕出し〉の意味すらわからないのでは。
現在のおばんざいといわれるものは家庭の味でたんなる副菜。
京都人が懐かしく「これが京都の味だ」と感じるのは
仕出しの味だと思うのです。
とびぬけて美味くも無いが丁寧に作りこまれた
無作法でない味。
仕出し屋も減り
食べにいける仕出し屋にいたっては数えるほど。
本日の「松粂」は昼食1100円のこれ一択。THE 京都の味。
一口目から最後まで
どれもこれもなつかしく
初めて来た店とは思えません。