海一列目のAtelier日記 by Ikeda Art Planet

京都のプロダクトデザイン事務所「イケダアートプラネット」1999年 四条烏丸。2011年 平安神宮横の「町家Atelier」をへて2023年11月 京都府久美浜町「海のAtelier」に移転。このHPは「和」のしつらえや提案「適切な在り方」を求められる当社の本業とは別〈海辺に家を建てて移住しちゃった京都人の日記〉波打ち際からこっそり更新中。

国宝 池大雅 十便図から釣便。

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蓑もつけず笠もかぶらず舟にも乗らず

一日東の軒端で釣りを学ぶ

客が来るたび酒を持参するので

釣り糸を垂れれば小魚がかかる

 

 

 

 

これが夢のひとつ。

 

 

 

山水画にぽつんと描かれた釣り人のように

竿一本とブリキのバケツだけをもって

枯れた釣りがしたい。

ただたんたんと。

人とか流行とか関係なく近所の見知ったじいさんの日課として。

素人なので何が釣れるのかも知りませんが

食べてもみたいし逃がしてもいい。

美術館で〈釣り人〉をみつけるたび

決まって空想しておりました。

 

 

※国宝「十便図」「十宜図」は池大雅と与謝野蕪村の合作。

〈田舎の別荘暮らしは不便だろう〉といわれた中国の文人が

10の便利なことと12のよいことを詠んだ「十便十二宜詩」を

モチーフにした文人画。

田舎もいいことたくさんありそうです。