海一列目のAtelier日記 by Ikeda Art Planet

京都のプロダクトデザイン事務所「イケダアートプラネット」1999年 四条烏丸。2011年 平安神宮横の「町家Atelier」をへて2023年11月 京都府久美浜町「海のAtelier」に移転。このHPは当社の本業とは別〈海辺に家を建てて移住しちゃった京都人の日記〉波打ち際のアトリエからこっそり更新中。

組み合わせの小宇宙に浸る。

 

 

 

 

〈先日の話からするとこのケーキの食感もかなりの天才〉

 

 

 

 

 

先日いつもの店で酔っ払っておりましたら

美味しいモノを作る人からこんな話を聞きました

 

  「料理人として

   知識の引き出しを多く揃えて日々試行錯誤しているが

   天才だけがもつ最後の“閃き”だけはどうにかなるモノでは無い」

 

そんな趣旨の“天才にはどうしても勝てない”的な発言を聴き

ちょっとショック

同じような話は過去にいろんな人から幾度も聞いてきたので

ワタシは同意できるところと出来ないところがあり

酔っ払いの長い話となりました

 

  「良いモノをさりげなく提供するには隠れた努力が必須で強く同意できるが

   自分の中の“天才性”を育むのも日課でできること

   天才だけの領域という“幻想の聖域”は思う以上にちいさい」

 

  「トランプゲームに勝つために

   場にでたカードをすべて暗記したのは勝ち続けた子供たちの共通の秘密

   “運がイイよね”と言われたけれどそれは努力の成果

   プレゼンで突飛だけれど的を得ている最良案を絞りだすのは

   そういう知識の引き出しを万全に揃えたうえでの

   常識や不完全をも恐れない決然とした遊び心の結晶

   “閃き”が降りてくる時間を大幅に短縮するのは鍛錬で解決できること

   トランプの運の強さも圧倒的な閃きも

   当事者以外には“天才”としか見えない

   そこを越えた“幻想の聖域”はたしかにあるだろうが

   ほんとの天才の御業はかなりすくない」

 

そーのたまってシェフと奥さまとのんでおりました

断然シェフのほうが饒舌で大半は彼がしゃべっており

6時半にいったのに店をでたのが深夜の12時

酔えば酔うほど眠くなり無口になるワタシにはめずらしい

とても不思議な夜でした

 

 

 

ところで写真このケーキ

焼菓子の天才が組み合わせた逸品

「こりゃ天才やな」ってさりげなく思わせる塩梅こそが

努力のたまものです