大阪空港に行くたびに
車窓から見える黄金の顔。
日本万国博覧会からじつに50年ぶり
大人になってから初の再会。
世界のパビリオンも大屋根も当時の人も当然いない大広場に
ひとり屹立する白いカラス。全長70m。
世の中の役に立つ高層ビルや大きな橋は見慣れていますが、
これはあきらかに違う。
なにに似てるのかわかりました〈古墳〉神がかっているのです。
ひとりの人間の創造だけでこんな巨大な固まりを作ってもよかったのか。
そして残し続けていいのか。
永遠のはずのものがあっけなく消えていく世の中で
平然とあり続ける太陽の塔の意味。
あまりのでかさに
万物の存在意義すら考えさせられました。
作者の思惑にまんまとのせられる年齢になったわけです。